宮野拓也 長妻昭明
東京都台東区の自宅マンションで昨年3月、当時4歳の次女に薬品を飲ませて殺害したとして両親が逮捕された事件で、死亡した細谷美輝ちゃんは事件前、少なくとも6カ所の保育所や託児施設を利用していた。両親は児童相談所の家庭訪問などを受けており、警視庁は、虐待の発覚や行政の介入を避けるために預け先を短期間で変えた可能性があるとみている。
捜査関係者や東京都によると、美輝ちゃんは生後約2カ月の2019年3月、児相に一時保護された。母親の志保容疑者(37)が自宅ベランダで衣類に火を付けたとして警視庁に調べられたことがきっかけだった。
美輝ちゃんは一時保護が解除された19年9月以降、台東区内外の保育所や託児施設計6カ所を利用。併用していた時期もあったという。
このうちひとつの保育所からは22年9~11月、体にあざなど傷が見つかったという報告が5回、台東区子ども家庭支援センターに寄せられた。警視庁に対しても、これら園や施設側から、美輝ちゃんが連日同じ服を着ており、適切に入浴させてもらっていないなど、虐待の可能性についての証言が出ている。(宮野拓也、長妻昭明)
美輝ちゃんが利用した保育施設
2019年10月
(~21年1月) A託児施設(利用、療育環境を把握)
20年4月 B保育所(入園)
22年3月 C託児施設(利用)
9月 D保育所(転園)
12月 E保育所(転園)
23年1月 F託児施設(夜間保育の利用)
(東京都と台東区への取材による)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル